※作品のネタバレを含みます。観劇後のお客様・関係者の方のみお読み下さい。
劇団翠星乱舞さんの公演『Dark Knight』
4ステージ目を鑑賞してきました。
学生劇団時代の後輩、土肥希理子さんが主人公ノエル役として出演されるということで。
場所はアトリエS-paceさん、いい感じの小劇場・・・!
チケットは無し、検温とアルコール消毒をして、更に靴を消毒?して客席へ。
このコロナ禍での対策とはわかっていたけれど、客席はおそらく半分以下。
隣の席との間もめっちゃ開いてたし、すごく気をつけていらっしゃるのがよくわかりました。
ちなみに感染対策で役者への差し入れ、役者陣による見送りも無しです。
早く収束して、役者さんに直接「よかったです~!!」って言える機会がまたやってくるといいなぁ。
そしていよいよ上演。
久々の観劇だったんですが、いやーやっぱりいいですね、あの上演開始の空間は。
BGMあおっていって、それと共に暗転して、その暗闇が明けたらそこはもう作品の世界。
どの舞台を見ても、この瞬間は鳥肌が立ちます。好き。
自分が演劇やってた時も好きだったけど、やっぱり変わらず好き。
物語のあらすじ→魔物退治を生業とする退魔士ノエルが霧の森に招かれるが、そこは人喰い魔女や闇の騎士が棲む殺戮の餌場で・・・!?
序盤からちょっとダークな世界観を表すような演出、そしてかっこいいOPが・・・!!!
公式Twitterさんが動画あげてくださるそうなのでぜひ見て下さい!!
OP・・・はいかっこいい!引き込まれますね~!
どうやら配信もあるらしいのでもう1回見れる・・・!とわくわくしています。
希理子さん演じる退魔士ノエルは中性的でかっこいい、でも儚い女の子。
彼女の叫ぶシーン、シリアスシーンが大好物な私ですが今回も聞けたので満足です。
皆さんキャラが立っててわかりやすいし、その分過去や本来の姿がわかった時はひえぇえええってなりました(語彙)。
衣装もとっても素敵で、世界観をよく表していたし、色も綺麗で動くたびにひらひらしたりしてすごく舞台映えしてるなと思いました。
殺陣もすごくかっこよくて、小劇場だけど横幅いっぱいいっぱい使ってすごくダイナミックな動きをされてました。
リンネさんが魔法を使いながらノエルをサポートするのもとっても素敵で、効果音や演技相まってめっちゃ魔法が目に見えました・・・!
いやーいいですね、殺陣シーン。
学生劇団時代に全く縁が無かったのでうらやましかったです(小声)。
さて、そしてですよ、ストーリーですよ。
途中であの名前が出ましたよ、えぇ。えぇ。
「ジャンヌ!!」
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
ジャンヌ?
ジャンヌって言った!!!????
えっジャンヌって言ったらあのジャンヌよね?
思えば「魔女」だし、ノエルとかフランス語読みっぽい名前出てきてるしあのジャンヌよね?
てかそうであってくれ!とドキドキしながら観ていると・・・やはりあの名前が出てきました。
「ジル」
ジル・ド・レキタ――― (゚∀゚)―――― !!
私の中で、昔読んだジャンヌ・ダルクの伝記と百年戦争あたりの世界史とかそこらへんがぐるぐるぐる回りました。
いやーーーーもうジャンヌとジル・ド・レが来るとは!!
やられたーーー!!!ってなりました。
ジャンヌとジル・ド・レの関係性って、もう何て言うか無限に想像の余地があると思うんですよ。
一緒に戦ってた時、ジャンヌが捕まった時、助けようとした時、助けられなかった時、ジャンヌが処刑された後。
そのどの瞬間でも、史実があるけど、それでも創作で色んなジャンヌ像とジル・ド・レ像が作られてて。
いや、ジル・ド・レだけじゃなくて、ジャンヌの戦友達みんなそうなんだけど。
だからこそちゃんと劇中で、ヘーゼルとアッシュのキャラもしっかり書かれてるのがよかったです。
てかあの、ジルとヘーゼルとアッシュで王に懇願しに行ったシーンはリアルにうるっときてしまいました・・・。
史実とファンタジーがいい具合に織り交ざった素敵なシーンでした。
そうして劇中のジルが禁断の儀式に手を染める、と・・・。
ジャンヌとジル・ド・レの関係性がモチーフになってるから、何も疑問に思いませんでした。
あの人ならやるだろうなと。どれだけ自分を犠牲にしようとやりそうだなと。
でもそれは惨劇の始まりで、それこそ本物の「魔女」を生み出してしまったんですね。
いやーーーーーこの魔女さんも辛い・・・。
この魔女についても深掘りするのめちゃくちゃ楽しいですね。
本物のジャンヌじゃない、ジルの願いによって生み出された魔女。
ジルはダークナイト(Dark Knight)に。
このダークナイトが『Dark』の『Knight』って気づいた時もひえぇえええってなりました(だから語彙)。
色々書いてしまいましたがとにかくとっても楽しめました!!
配信も楽しみに待ちたいと思います。
これからの劇団、そして役者、スタッフの皆さまのご活躍を心よりお祈りしております。
本当にお疲れさまでした!!