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『植物園にて』編集後記

2月18日0時、なるらんどさん企画「ワンテーマボイスドラマ」のテーマ【花】参加作品『植物園にて』をUPさせていただきました。

 

ここではその背景というか、裏話を書いていこうと思います。

 

※作品のネタバレを含みますので、作品を聞いていただいてから読んで下さい。

 

●脚本について

テーマが『花』ということで、最初は自分の好きな花を考えていたのですが…ふと思ったんです。

 

私…花、好きだっけ?

好きな花、あったっけ?

 

もちろん創作をする者ですので、花言葉なんかを色々調べた時期もありました。

(どうでもいいですけどタロットカードの意味とか天使の名前とか階級とか昔調べまくりましたね、懐かしい)

でも好きな花はパッとは出てこず、彼岸花かなぁ、ひまわりかなぁ、薔薇かなぁ、かすみ草かなぁ、でも何か被りそうだし…と思ったところで、そもそも私はお花にあまり詳しくないことに気づきました。

植物が好きなのは、実家の母や今の夫でした。

私は幼い時は母に、今は夫に連れられて、公園や植物園、自然に触れてきたのだと思い出しました。

でもだからと言って植物や自然が好きという訳でもなく、多分私は一人ならそういう体験はしていなかっただろうなと。

自分が好きなものなら、一人でも行く。

けれど、誘われたから行く、というのはその人との空間を楽しみたいからだと思って。

実際夫に植物園に誘われた時も「何でわざわざ花を見に植物園まで行かなあかんねん」とちょっと思ったのですが、いざ行ってみれば楽しかったんですよね。

花の名前も色々あって、お、これは創作に使えるぞ、なんて思ったりして。

 

そんな思い出から、このお話が生まれました。

 

誰かと関わることで、世界が広がっていくって、素敵ですよね。

 

 

●キャストさんについて

 キャストさんは募集ツイートへのご反応があった方から選ばせていただきました。

 

今回4人の役が全員、とんでもなく広い声幅が必要になるので、最初は少し不安でしたが、ボイスサンプルととにかくにらめっこをして聞きまくった結果、素敵なキャストさんにお願いすることができました。

まず瑞希役にみこみんさん。

ちょっと澄ました感じの若い頃、しっかり者のお母さん、更におばあちゃんまでを演じきって下さいました。

最後の瑞希の台詞「お父さんがね、好きだったのよ」は、

「(私じゃなくて)お父さんがね、(花を)好きだったのよ」と

「(私は、花じゃなくて)お父さんがね、好きだったのよ」と

どちらにも聞こえるように演じて欲しいという注文を出させて頂き、編集でみこみんさんがたくさん録って下さったものから選びました。

そして夫の充役のくれはさん。

若い頃からおじいちゃんまで、いや恐ろしい声幅です。

更に動きが目に見えるかのような自然な演技で、ビデオを回す所や自撮りをするシーンはSEが付けやすかったです。

娘の柚希役には西寺みふゆさん。

子どもから中年まで、しっかり柚希ちゃんのまま年をとって下さいました。

明るい声が本当にひまわりみたいで、笑顔が見えるようでした。

息子の薫役、朱羽健志さん。

青年から中年までを演じて頂きました。

クールでちょっとぶっきらぼうだけど、家族思いな所が、特に最後のシーンでよくわかる演技でした。

 

皆さま本当にありがとうございました。

 

●編集について

今回は7分で60年くらいを駆け抜ける構成になっているので、統一感を出したくてバックに1曲BGMを流しています。
このBGMが決まった時点で個人的には9割編集が終わったと思ってました。
際立たせたい最後の台詞だけは、BGMをFOさせています。
演技を邪魔しない編集ができたんじゃないかな~と思ってます。

●最後に

どんどん参加者様が増えていく「ワンテーマボイスドラマ」、今回も参加させて頂きありがとうございました。

あと残り1回!わー!寂しい!

最後のお祭り、楽しんでいこうと思います。